二宮和也×ブラックペアン

嵐の二宮和也が結婚するという。

まずは、「おめでとう!」だ。

お祝いも込めて、2018年TBSで放送された

ニノが天才外科医役を務めたドラマ

「ブラックペアン」について振り返ってみたい。

いやぁ、いいドラマだった。

 

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童顔のニノが演じる通称「オペ室の悪魔」


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はっきり言って、ジャニーズのアイドルたちは

童顔で、小柄なタイプが多いと思う。

とくにニノは永遠の少年っぽさを持っていて、

今回の結婚報道で36歳だと知って驚いた。

え、結構…おじさんじゃん。

 

それはさておき。

ニノが演じるのは手術成功率100%を誇る

孤高の天才外科医。

その一方で金にこだわり、救ってやる代わりに

破格の金額を要求するというこじらせ系の傲慢オトコだ。

出世も望まないから論文も書かず、

同僚ともなじまない一匹狼。

 

ちょっと米倉涼子演じる大門未知子を思わせる。

彼女も「あたし失敗しないので」の天才外科医だ。

 

さて、ニノ演じる渡海は「オペ室の悪魔」と呼ばれ、

同僚からは「患者を生かし、医者を殺す」と評されている。

このダークヒーローを、ニノは定評ある演技力で

演じ切っている。

とくに小柄な体を生かして、斜め下からめつける

演技が、歪んだ性格を表現していてとてもいい。

投げやりな退廃感から、一転ドスを聞かせた声と

ヤクザもどきの態度に豹変するのもワクワクした。

 

いいよね、このギャップ。

 

二宮和也は、ハリウッド作品にも出演している。

なんと監督をクリント・イーストウッドがつとめた

「硫黄島からの手紙」(2006年)だ。

世界の渡辺謙、伊原剛志、加瀬亮らとともに出演している。

日本での公開に合わせ来日したクリント・イーストウッド監督が、

インタビューの中でニノのことを

「この坊やは凄いんだよ」と言ったのをあたしは覚えている。

そのとき「へ~、ニノってやっぱり、いい役者なんだ」

と思ったっけ。

実はこの作品、何だかんだで見逃していて、

Amazonプライムで無料視聴できるので観ようと思っている。

 

おっと、話がそれちゃった。(*´ω`*)

ドラマ「ブラックペアン」は、

ふたりの新しい女優を誕生させたドラマでもある。

 

女優・趣里と加藤綾子がいい!

 

ニノ演じる渡海征司郎を唯一理解し、

また渡海も信頼して傍に置いているのが

趣里演じる猫田麻里だ。

猫田という名字から渡海からは「猫ちゃん」と呼ばれている。

 

最初似たときは、失礼ながら「これ、誰?」だった。

そして、このドラマでの猫ちゃんも渡海と同じく

一匹狼(いや、一匹猫?)。

しかも一筋縄ではいかない、不気味な存在感。

細っこくて体も顔も周りの役者から見れば

一回り以上も小さいのに、その演技力は圧巻だった。

「あ、この、本気じゃん」と思った。

 

そしてこのドラマでの好演が話題になるにつれて、

彼女のバックグラウンドもわかってくる。

なんと、水谷豊と伊藤蘭の娘だったのだ。

あらら。

親の七光りを活用するタレントや役者はいるけれど、

子供の演技で親が注目されるってめずらしくない?

と思った。

趣里ちゃんに関しては、個人的に注目している映画にも

出ているので、詳しくはそちらで書きたいと思っている。

 

そして、もうひとり注目に値したのが、

カトパンこと加藤綾子だ。

元フジテレビアナウンサー、現在フリーアナウンサー&女優。

これが初めての本格的女優デビューだった

んじゃないかと思うのだけれど、大健闘していた。

 

役どころは元看護婦で傷ついた過去を持つ

治験コーディネーターの木下香織。

外科教授の佐伯(演じるのは内野聖陽)たち権力者を

色気で転がしつつ、情報を仕入れていく

したたかな女をさらりと演じている。

決してまだ高い演技力ではないが、頑張りすぎない

丁寧な全力投球は観ていて好感が持てた。

可愛らしい外見と、性格のよさそうな人柄の勝利だと思う。

 

竹内諒真と市川猿之助

 

女優陣だけでなく、男性俳優陣にも楽しませてもらった。

外科教授・佐伯清剛演じる内野聖陽はもちろんのこと

(「きのう何食べた?」と真逆の重厚な演技)、

研修医・世良雅志役の竹内諒真がとてもよかった。

ニノ演じる渡海にいいように振り回され、

それでも最後は認められるという役どころ。

それまで竹内諒真は「ああ、恋愛映画やドラマのイケメン役

が似合うさわやか青年ね」と思っていた。

ところが、渡海に振り回されて泣くシーンは、

鼻水が流れるのも気にしない迫力の演技だった。

お、と思った。

この体当たり演技が、のちの名ドラマ「陸王」の

陸上ランナー役につながったんではないかと

勝手に思っている。

「陸王」での演技は、さらに一皮むけた感じで、

竹内諒真はあたしの中で俄然がぜん

成長楽しみな演技派に位置づけられた。

 

そして、最後は佐伯と勢力争いを繰り広げる

外科教授・西崎啓介を演じる市川猿之助だ。

四代目猿之助を襲名する前は亀治郎という名前で、

ファンとして「亀ちゃん」と呼ばせてもらいたい。

これがまた権力志向のイヤらしい役で、

舌っ足らずの逆の舌が長いのかな?と

思わせるもったりとしたセリフ回しが絶妙だった。

一泡ふかされたときの表情も抑制が効いていて、

怒りや悔しさが逆ににじみ出るいい演技だった。

亀ちゃん、絶対この役、面白がってるでしょ。

とツッコみながら観ていた。

 

それから亀ちゃん、写真集も発売している。

襲名前の亀治郎の舞台が収録された大型本だ。

買ってない、スミマセン。m(__)m

 


亀治郎の肖像

 

歌舞伎役者って、映画やドラマでもいい味出すね。

市川海老蔵しかり、片岡愛之助しかり、中村獅童しかり。

この辺の魅力もまた別の機会に、

じっくり掘り下げてみたいと思う。(*´▽`*)

 

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