灯凪田テイルの小説第3章 キミが居た場処-1 屈伸運動をし、両足のアキレス腱を伸ばすと、柊は早朝でまだ気温の上がっていない五月晴れの空の下へ走り出した。 市内を流れる水路のせせらぎに心洗われながら、繁華街とは逆の城址公園を目指す。途中には... 2019.08.09灯凪田テイルの小説
灯凪田テイルの小説第2章 彷徨う魂たち-9 「北川さん?」 療養病院を出ようとした灯里は、一人の男性に呼び止められた。 「あ、三宅課長」 それは灯里が証券会社に勤めていた頃、別の部署で課長を勤めていた三宅雅彦だった。 「奇遇だねぇ、お見... 2019.08.08灯凪田テイルの小説
灯凪田テイルの小説第2章 彷徨う魂たち-8 「柊、学食行く?」 実験用の器具を洗い終え、収納棚に整理し終わった星奈が言った。 「あ、悪い、星奈。僕、今日は約束があって」 「そう?じゃ、私はお昼行ってくるね」 どんな約束かなんて訊きもしな... 2019.08.07灯凪田テイルの小説