灯凪田テイルの小説第3章 キミが居た場処-2 ガツガツガツガツガツガツ。 野々村家のリビングで、子犬が一心不乱にドッグフードを食べている。汚れていた子犬を取りあえず綺麗にした盥たらいとタオルを片づけて、柊の母の瞳が戻ってきた。 それまで... 2019.08.10灯凪田テイルの小説
灯凪田テイルの小説第3章 キミが居た場処-1 屈伸運動をし、両足のアキレス腱を伸ばすと、柊は早朝でまだ気温の上がっていない五月晴れの空の下へ走り出した。 市内を流れる水路のせせらぎに心洗われながら、繁華街とは逆の城址公園を目指す。途中には... 2019.08.09灯凪田テイルの小説
灯凪田テイルの小説第2章 彷徨う魂たち-9 「北川さん?」 療養病院を出ようとした灯里は、一人の男性に呼び止められた。 「あ、三宅課長」 それは灯里が証券会社に勤めていた頃、別の部署で課長を勤めていた三宅雅彦だった。 「奇遇だねぇ、お見... 2019.08.08灯凪田テイルの小説